【千葉ゆかりの医療者インタビュー3】大関 夏子さん

大関 夏子さん

ケアプロ株式会社予防医療事業部 看護師・保健師


 

看護師というと病院で働いているイメージが強いですが、その専門性が活かされる場は臨床に限らず、キャリアは多岐にわたります。今回は病院とは違った環境でご活躍されている看護師である、大関夏子さん(千葉大学看護学部卒)にお話を伺いました。 

 

■看護師になった理由をお聞かせください。

 

もともと健康に興味があったので、健康に関連する仕事に就こうと考えていました。看護職を選んだ理由は、医療職の中で、病院や施設、行政、学校、企業など働く場所を一番幅広く選べると感じたからです。また、訪問看護の充実や生活習慣病の予防など、看護師・保健師の活躍が社会的にますます求められるだろうと当時高校生だった私が考えていたからです。

 

 ■今の専門分野を選んだのはどうしてですか。

 

今私が勤務しているのは、病院ではなく「ケアプロ株式会社」というところで、予防医療事業と訪問看護事業を行っています。私はその中で、予防医療事業の方に所属しています。(会社の詳細はHPをご覧ください。http://carepro.co.jp/onecoin/ )予防医療という分野を選んだのは、とにかく「健康について考えるのが好きだから」です。そのため、仕事と趣味の境目は結構あいまいで、まさに「好きなことを仕事に」という感覚です。

 

■病院以外で看護師として働くことについてお聞かせください。

 

私が今いる会社は、設立からまだ10年ですので規模も小さく、一人二役三役が当たり前の会社です。私自身、看護師・保健師としての現場業務だけでなく、広報的な活動や営業、新しい企画の立案などもしています。看護の知識だけでなくいろいろな経験をすることにより病院勤務時代より何倍も視野が広がりとてもやりがいを感じています。

 

 ■具体的にどういった業務を行うのでしょうか。

 

幅広くいろんなことをやっていますが、現場業務としては、全国でセルフ健康チェックを行っています。主に市民の皆様に「骨密度」の測定や指先からの自己採血による「血糖値」の測定などを通して、自身の健康について考えて行動するきっかけ作りの場を薬局や食品メーカー、行政などと連携して取り組んでいます。面白いのが、パチンコ店で健康チェックです。パチンコ店には健康診断を受けていなかったり、通院を自己中断している方も多く、また喫煙者もとても多いですが、私たちの健康チェックを通して、禁煙に成功したり、生活習慣を改善する方もいます。他ではなかなかできない取り組みだと思っています。また最近だと、「健康経営」が求められていることもあり、企業に向けての健康支援を行うことも増えています。

 

 ■最後に、今後の目標をお聞かせください。

 

看護師というと世間一般的には、病院というイメージが強いかと思いますが、別に看護を学んだからといって病院で働く必要がなく、もっと活躍の場は広いと思っています。実はケアプロの社長も看護師で、20代で起業し看護師×社長という働き方をしています。看護職って「健康からその人の人生を支える」仕事だと私は考えていて、支えるためならどこで何をしてもいいと思いますし、看護師の専門性を活かしながら+αの知識や経験を身に着けることで、もっと世の中に貢献できることがあると思っています。看護職が今世の中に求められていることをしっかりキャッチしながら、看護師が広く活躍し、もっと世の中から憧れられる仕事になれるよう頑張っていきたいです。

 

文責:飯村 太朗

 


 

大関 夏子(おおぜき なつこ)さん

 

ケアプロ株式会社予防医療事業部 看護師・保健師

 

20123月千葉大学看護学部卒業

 

3年間循環器内科・心臓血管外科病棟勤務

 

20154月から現職。

 

 

 


 

 飯村 太朗 (いいむら たろう)さん

 

 千葉大学医学部3

 

 20153月東京大学農学部卒 同年獣医師免許取得

 

 2年間製薬企業の研究所勤務

 

 20174月千葉大学医学部学士編入